公益財団法人国際文化フォーラム

報告

シンポジウム「グローバル人材の育成と多様な外国語教育」と日本語担当教師向けワークショップを上海で開催

TJFは、2014年4月12日(土)に中国教育学会外国語教学専業委員会、独立行政法人国際交流基金北京日本文化センターと共催で、グローバル人材の育成と多様な外国語教育と題したシンポジウムを上海で開催しました。

アメリカ、中国、日本から日本語や中国語教育の専門家を招いて行ったシンポジウムでは、外国語教育の意義と使命を考察し、グローバル人材を育てる第二外国語としての日本語教育の可能性について考えました。シンポジウムには、外国語教育に力を入れている小中高校の校長、外国語教育担当責任者、日本語教師、主催機関関係者など約120名が参加しました。

翌13日(日)には、第二外国語用日本語教材『好朋友』(外語教学与研究社)および『エリンが挑戦!にほんごできます。艾琳学日語』(人民教育出版社)活用のためのワークショップを実施し、日本語教師約60名が参加しました。

参加者を対象に行ったアンケートでは、質疑応答の時間がまったくなかったことなど、全体として時間不足であることが指摘されましたが、内容については、「相対的に啓発的なシンポジウムだった。新しい情報など役に立つものはたくさん得ることができた」「いつもの授業はただの実践活動に止まり、教育理論の理解と研究が足りなかった。今日は専門家に講演してもらい、グローバル人材育成の重要性を認識した。日本語教育の情勢が厳しくなっている現在も、日本語教育の可能性を探る必要性があると分かった」「今回は校長先生を連れてきたが、これは学校の日本語の発展により役に立つと思う。方向を決めることはとても重要だと思います。」など前向きなコメントが多く、今回だけに終わらず、地道に啓発活動を続けていくことの必要性を認識しました。
シンポジウム当日の基調講演、パネルディスカッションの報告者が執筆した原稿にシンポジウムの反響、中国における第二外国語としての日本語教育に関する資料を加えてまとめた報告書を250部制作しました。ぜひご覧ください。