2025年5月19日(月)に立命館守山中学高等学校を訪問し、新事業「チキュウノキボウ未来共創事業」の一環である訪問型体験プログラム「The CONNECT」を開催しました。
「The CONNECT」は、私たちの事業の広報と、趣旨へのご理解・ご協力をいただくことを目的としたプログラムです。今回の立命館守山中学高等学校が、「The CONNECT」の記念すべき最初の訪問校となりました。
当日は、放課後の時間を利用し、15:30からは中学生、16:30からは高校生を対象にワークショップを実施しました。
ワークショップの内容と流れ
今回のワークショップは、先に実施した大阪・関西万博でのワークショップとほぼ同様の内容で行いました。
まず、デジタル地球儀を用いて、以下の2点を伝え、ワークショップ全体の世界観を共有しました。
- 私たちは同じ惑星に共に生きているという感覚を共有すること
- ローカルとグローバルな視点を行き来することで、物事の多面的な姿が見えてくること

次に、色とことばを使った活動を実施しました。まず色をつかった活動からはじめたのは、色がことばよりも個人の感覚的なイメージを自由に表現でき、思考の偏りにとらわれにくいからです。また、受け手の解釈や批判にさらされずに、率直に表現しやすいという利点もあります。
ステップ1:イメージを色で表現する個人作業 「地球」「希望」「未来」「滋賀」の4つのキーワードから連想する色を、当財団オリジナルの色相環図から選びました。
ステップ2:色からことばを紡ぐ個人作業 「地球」と「希望」、「未来」と「滋賀」のイメージカラーの中間色を色相環図上で探し、その色から思い浮かぶことばを付箋に書き出し、貼り出しました。
ステップ3:自他のことばを重ね合わせるペアワーク ファシリテーターが色相環図上で最も離れた場所にあるカードを2枚選び、書いた人同士がペアになって互いのことばをつなぎ合わせました。
大阪・関西万博でのワークショップとの違いは、4つのキーワードのうち「大阪」が今回のワークショップでは「滋賀」に変更されている点です。これは、参加者自身と地続きの未来を描くために、今いる場所をイメージすることが大切だと考えているからです。
【実際に生まれたことばの組み合わせ(例)】
• 「豊か」×「熟してないレモン」
• 「草」×「空と雲」
• 「のどかな」×「ピスタチオ」


最後に、ペアでつなぎ合わせたことばを以下のフレーズに当てはめて、地球の未来の物語を大胆に想像してもらいました。
「地球の希望ある未来は、〇〇〇〇〇にかかっている。なぜなら、●●●●●だから。」
【参加者が紡いだ未来の物語(例)】
- 成果例1: 地球の希望ある未来は、豊かな熟していないレモンにかかっている。なぜなら、子どもが希望だから。
- 成果例2: 地球の希望ある未来は、草と空と雲にかかっている。なぜなぜ、地べたがないと人は生まれないから。
- 成果例3: 地球の希望ある未来は、のどかなピスタチオにかかっている。なぜなら、緑が多いのどかな場所でピスタチオを育てられるような環境が必要だから。

成果と今後の課題
大阪・関西万博でのワークショップと同様に、他者のことばをありのまま受け止め、自分のことばと重ねて味わう活動を通じて、一人では思いもよらないユニークで希望に満ちた物語づくりのきっかけを体験してもらうことができました。限られた時間ではありましたが、未来から逆算して今を考える対話への動機付けになったのではないかと思います。
一方で課題としては、学校という参加者にとっての「共有地」で、クラスメートという一定の時間を共にしている仲間との活動の場づくりが挙げられます。クラスメート間で既に共有されている文脈を一旦脇に置き、相互の違いを尊重し、新たな物語づくりに大胆に取り組めるような工夫はさらに必要だと感じています。
「The CONNECT」出張開催のご案内
「The CONNECT」は、ご要望に応じて中学校・高等学校、大学、研究機関、企業などへ出張開催することも可能です。
ぜひ、みなさまの学校や組織で、未来を共創するワークショップを開催してみませんか?
ご関心のある方は、以下のフォームよりお気軽にお問い合わせください。
チキュウノキボウ未来共創事業 お問合せ・ご希望フォーム
https://pro.form-mailer.jp/fms/2a4ea2b9333327
※ご希望に添えない場合もございます。あらかじめご了承ください。
(事業担当:中野敦、宮川咲)

事業データ
チキュウノキボウ未来共創事業 体験プログラムThe CONNECT
2025年5月19日(月)15:30~16:30, 16:30~17:30
立命館守山中学校・高等学校 コミュニティサービスセンター学習室1
TJF
中学生1人、高校生10人