中国語圏「修学(研修)旅行」企画コンペティション

中国語圏「修学(研修)旅行」企画コンペティション

上野振宇(うえの しんう)

上野振宇(うえの しんう)

コンペティションを仕掛けにした学習プロジェクトです。実践者のアピールポイントは4点ありました。
①学習者の「~したい」だけでなく、第三者である聴衆への事前調査とそれを取り入れた資料作りを通じて、一方的な発表から聴衆の需要に合わせた発表へ繋げられる。
②聞き手が求めていることに合わせた資料作りは進学や就職時の自己PRの練習にもなる。
③複数の教職員への事前調査と発表に招待することで、他教科の観点でアドバイスを貰える。
④大学生であれば、現地にいる中国人学生や日本人留学生とコミュニケーションを取りながら作成することも可能であり、より「つながる」を意識できたプランになる。

2020.2.25

Category

言語
  • 中国語
対象
  • 中高生
  • 大学生
活動タイプ
  • インタビュー
  • フィールドワーク
  • プレゼンテーション
  • 資料制作
  • 資料調査
アウトプット
  • スライド
  • ポスター
  • マニュアル
話題分野
  • 交通と旅行

Tags

  • Action(改善)
  • Check(評価)
  • Do(実行)
  • gooleアカウント
  • PDCAサイクル
  • Plan(計画)
  • キャッチフレーズ
  • コンセプト

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単元目標

学習者レベル (初級終了レベル)
世界遺産や観光名所を調べることで学習言語の関連知識を得ることができる。
移動手段や物価などを調べることで地理や生活習慣に対する理解を深めることできる。
聞き手のニーズを考えて、聞き手に必要な情報を整理することで、自己満足なプレゼンテーションからのステップアップが図れる。
聞き手に中国(語)に対する興味を喚起できる。

インタビュー

このプランは実践したものですか。
実践してみようと思ったものですか。
実現の可能性はありますか。

週1回2コマ(1コマ50分)高校3年生の2学期の授業で実践したものです。

どうしてこのプランを作ろうと思ったのですか。
発想の原点はなんですか 。

2000年代になってから日中両国の政治的摩擦や中国で流行したウイルス、そして一部の変わった中国人と中国の習慣をメディアが面白可笑しく、時には反日的に取り上げられる時間が増えました。その影響で、それがあたかも中国(人)の全体像であるかのように思い込んでいる受講生は当然として中国語履修者以外にも、どうにか魅力的な部分にも目を向けてもらえないかと考えたのがきっかけです。

実践してみて生徒の反応はどうですか。
実践していない場合、生徒のどんな反応が予想され、または期待していますか。

今回は高校3年生が対象だったのでPC作業に慣れておらずPPT作成に悪戦苦闘、発表(中国語・日本語)に対する自己評価も低い結果になりましたが、これまでに何組かのグループが2月に卒業旅行を計画して実際に中国(香港・台湾・上海)へ旅行してきたことは「つながる」への第一歩になったのではないかと思います。

このプランに対する自己評価を教えて下さい。
また、学習のめやすを取り入れた授業を試みるにあたって、どんな課題や効果があると思いますか。

最新の観光地やインスタ映えスポットを学習者から教わることがあるので、教員自身も楽しめるプランだと思います。それらは次年度以降の学習者の好奇心を刺激する材料にもなると評価しています。
学習効果は、プラン開始までに十分なインプットをすることで更に高まります。同時に学習者を観察して各々の特性を把握することが導入への課題になると思います。

同業者仲間に向けて、ワンポイントアドバイスや感想を一言お願いします。

本プランでは学習者に作成させる資料を多めに設定しています。学習期間や人数、学習者の特性に合わせて作成する発表資料を取捨選択または追加してください。
また、PPT作成などは教員側が用意した「Googleスライド」を利用させました。それによって、長期休業中や非常勤講師であってもいつでも作成経過や作業者とその作業量を個別に把握することができます。また学習者にとっても同時に共同作業ができるのでグループ内での負担の偏りが解消されます。
実施時期は高校生なら3年生の2学期中間考査後をお勧めします。資料作成の過程で「2月は旅行のチャンス」等の声掛けをしてみると良いでしょう。

執筆者

上野振宇(うえの しんう)

上野振宇(うえの しんう)

大東文化大学地域連携センター講師、大東文化学園第一高校ほか非常勤講師。担当科目は中国語。「めやす共同プランニング」メンバー。「めやす共同プランニング」とは、「めやす」マスターの阪上彩子氏を中心とする「Let‘sめやす」グループが、1年間オンラインで「めやす」での教え方、プロジェクトワークについていろいろな語学の教員と共同設計し実践するというプロジェクトです。

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