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文化触変考:日本の食文化
アクティビティ 2 : 文化触変における「フィルター」の役割 |
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日付: | 国: | 著者(著作権): | テーマ: |
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2002/6 | 米国 |
島野雅俊 セント・ポール・スクール |
食 社会環境 |
概要 : | |||
文化触変過程の前半部分(伝播・呈示→フィルター→選択)を学ぶ。洋食や中国料理などが日本に受容されている事情を文化触変過程のフィルター機能を中心に考えて見る。次に、食文化以外の文化触変の過程でどのようなフィルターがあるか考察する。 |
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「であい」写真シートから:
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文化触変過程の前半部分(伝播・呈示→フィルター→選択)をわかりやすい例を用いながら紹介する。たとえば、簡単な会話を通じて、買い物の最中自分がなじみのない品物に出会ったとき、やはり自分の諸条件を考えたとき適したものであるか、また必要なものであるかといった要素が購入を決定する際重要な要素になることを確認し、それが文化触変にも当てはまるのではないかというような問題提起をする。 |
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再び食文化の話に戻り、洋食や中国料理が日本に受容されている事情を文化触変過程のフィルター機能を中心に考えて見る。別紙のようなチャートを用意して話しをすすめていくと、日本がその長い歴史の中で中国から、ヨーロッパから、そして最近はアメリカから渡来した食文化を比較的難なく取り込みながら、独特の食文化を形成している構造が整理できる。そして、たとえばフィルター部分の適合性として「ごはん」を軸にいろいろな入れ替えが可能な「おかず」習慣の存在、必要性として「ごはんとおかず」パターンをできるだけ維持した形でのバラエティーの増加等を指摘することができる。折にふれての政府の欧化政策や食品関連の貿易事情等も考えられるが、一般家庭まで混合型、折衷型が広く普及できたのはやはり「ごはんとおかず」パターンの存在が大きいと思われる。
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ファストフード文化について 功二郎のマクドナルドでの写真(YK-P08)を起点に話しをすすめる。マクドナルドの食事が、たった今日本食様式の典型であると確認した「ごはんとおかず」式食事からはずれるものであるか、そうだとすればなぜ日本人に受け入れられ、ブームを呼んでいるのかなどについて生徒に考えてもらう。そうすると、必要性として「ごはんとおかず」の枠にとらわれない更なるバラエティーへの欲求等、適合性として特に若者の間で根強い欧米志向等いろいろ考えられるが、新たな要素として、平野(平野 前出)も指摘しているように社会全体の合理化の追求が食の面でも現われた、つまり「合理化」というフィルターを通過しての受容であったと考えることもできる。その意味で、アメリカ起源のファストフードを受容した社会が即アメリカ化している社会であるということにもならない。 * このあたりは、今後、文化や文化触変への考察を深めていく上で考慮すべきポイントの一つとなろう。また、優のラーメンの写真を起点にやはり間食や昼食としての需要の多い麺類その他についてもハンバーガー等と比較しながら考察を加えてもよい。 |
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フィルター機能について 自国の在来文化に受容され取り込まれてきた外来の事物を選び、このレッスンプランで提示されている文化変容過程の型を用いて、その事物が受容され取り込まれた理由、その過程で機能したと考えられるフィルターは何かを考えさせる。 また、自国の在来文化に受容されなかった外来の事物について、同様の検証を行う。この場合も、機能したフィルターについて考える。 |
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