アメリカの秋の味覚、パンプキン・パイ

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◆◆ おいしい話あります!
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アメリカの秋の味覚、パンプキン・パイ
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日本ではかぼちゃの収穫のピークは夏ですが、秋になるとかぼちゃを使ったスイーツが店先に並びます。

日本にかぼちゃがやってきたのは16世紀のこと。ポルトガル人によってカンボジアの産物として伝えられたことから、カンボジア瓜がなまってかぼちゃと呼ばれるようになったそうです。しかし、かぼちゃの原産地はアメリカ大陸。ですから、アメリカではかぼちゃの種類が豊富です。

ハロウィーンのオバケちょうちん「ジャック・オー・ランタン」に使われる、食用ではない鮮やかなオレンジ色をした巨大かぼちゃから、ひょうたんのような形をしたバターナットスカッシュという水気の多い品種まで、色も形も味も用途もさまざまなのです。最近は日本のかぼちゃが輸入され、その名もKabochaとしてよく知られるようになりました。

10月31日のハロウィーンに始まり、11月第4木曜日のサンクスギビング・デー、そして12月25日のクリスマス...と、アメリカでは宗教行事やお祭りにちなんだホーム・パーティーのシーズンです。収穫が10月に始まり、秋の収穫の象徴であるかぼちゃは、そんな晩秋の食卓に欠かせません。

さて、そんなアメリカの豊穣の秋を彩るかぼちゃ料理の代表格、パンプキン・パイを作ってみましょう。アメリカのパンプキン・パイの特徴は、シナモンやナツメグなどのスパイスが多く使われるところです。今回のレシピではシナモンしか使っていませんが、スパイスがお好きな方は、ナツメグもぜひ試してみてください。

パイと聞くと「作るのが難しそう」と思われるかもしれませんが、下ごしらえ済みの冷凍パイシートや冷凍かぼちゃを活用すれば、意外と簡単に作れます。

※インターネットラジオ「ごちそうリミックス」では、ハロウィーンにまつわる話や、かぼちゃを使った各国の料理、青木さんの旅先のエピソードなどを紹介しています。ハロウィーンが始まったといわれているアイルランドでは、ちょうちんに使われているのはかぼちゃではありません。何が使われているでしょうか。答えはラジオで!


パンプキン・パイ レシピ
【材料】4~6人分
冷凍かぼちゃ 350g(レンジで解凍し、外皮を取ってつぶしておく)
コンデンスミルク 250ml
冷凍パイシート 1枚(室温で解凍しておく)
たまご 1個(よくかき混ぜる)
塩 小さじ1/2
シナモン粉 小さじ1と、小さじ1/2(飾り用)
かぼちゃの種 少々(飾り用)
ホイップクリーム(飾り用)

※器具
パイ皿、フォーク、ボウル

【作り方】
1. オーブンを200度に予熱しておく。
2. 冷凍パイシートを解凍して、パイ皿の形に合わせて成形し、パイ皿上に敷く(余分なパイ皮ははさみで切り落とす)。パイ皿のフチのパイを、フォークを裏返して模様を入れる。
3. 2の底面にフォークで穴をあけ、パイ生地の上に重石を乗せて、200度のオーブンで15分ほど空焼きする。重石がない場合は、別なパイ皿や底が平らな皿などを重ねる。
4. ボウルにたまごと塩、シナモン粉小さじ1を入れてかき混ぜ、かぼちゃとコンデンスミルクを加えてよく練る。
5. 4を3で空焼きしたパイシートの上に流し込み、200度のオーブンで15分、さらに180度に落として30~45分焼く。
6. 5をオーブンから取り出し、粗熱を取る。
7. 6を切り分け、ホイップクリームとシナモン粉、かぼちゃの種を飾って、できあがり。

〔文・レシピ:青木ゆり子(各国郷土料理研究家・世界の料理情報サイトe-food.jp運営)〕


▼ インターネットラジオ「ごちそうリミックス」
今回紹介したアメリカの「パンプキン・パイ」を作るときのワンポイントアドバイスや世界のかぼちゃ事情など、話題満載です。
https://www.tjf.or.jp/gr/

▼ iTunes「ごちそうリミックス」番組ページ
https://itunes.apple.com/jp/podcast/gochisourimikkusu/id1076774250?mt=2