王子総合高校の校長、宮嶋淳一さんの「んじゃめな!」

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┌[参加者募集]───────
●日韓合同「交流学習」研修―つくろう!つながろう!交流学習の仲間―〔主催:TJF、共催:国際交流基金ソウル日本文化センター、「外国語学習のめやす」マスター有志、2018年2月24日(土)10:00~17:00、場所:TJF(東京)、国際交流基金ソウル日本文化センター(ソウル)、対象:日本語教師、韓国語教師など、〆切:1/31(水)〕テレビ会議システムZOOMで二会場をつないで開催。
申し込み⇒http://link.tjf.or.jp/MYS180224
TJFのFBページ⇒https://www.facebook.com/TheJapanForum/posts/1785972064768840
TJFのウェブサイト⇒https://www.tjf.or.jp/meyasu/support/topics/2018224.php

●「外国語学習のめやす」の目標分解表を作ろう〔主催:TJF、共催・企画:「外国語学習のめやす」マスター有志、2018年3月12日(月)13:00~13日(火)14:00、場所:立命館大学大阪いばらきキャンパス、対象:外国語教師または教師を目指している学部生・院生、〆切:3/2(金)〕
申し込み⇒http://sfml.jp/?c=5081047&o=0031000000df7IFAAY&v=fc959b13
TJFのウェブサイト⇒https://www.tjf.or.jp/meyasu/support/topics/post-26.php




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 わやわや 2017年12月6日

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◆◆ んじゃめな!
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今年で創立7年目を迎えた東京都立王子総合高校(王総)は、来年度から2年次に週2回、英語以外の外国語2~4言語から1言語を必修選択とする「グローバルランゲージ」科目が導入されます。この「グローバルランゲージ」を構想し、実現させた王総の校長、宮嶋淳一さんの「んじゃめな」は?

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世界をフィールドに働くための「グローバルランゲージ」教育
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1999年、私は物理の教員になって8年目になる年に、JICAの青年海外協力隊員としてガーナに赴任しました。現地の教師養成カレッジで2年間、英語で物理と物理の教え方を教えました。

そもそも私がアフリカに興味を持ったのは、中学2年生のときです。偶然とあるテレビ番組で取り上げられたアフリカの貧困、飢えの惨状を目にし衝撃を受けました。そして、自分に何ができるのかと考えるなかで、青年海外協力隊の存在を知り、自分も力になりたいと思うようになりました。大学4年生のときには、青年協力隊の試験と教員採用試験を同時に受けました。青年協力隊の一次と教員採用試験の両方に合格しましたが、当時倍率の高かった教員の道を選びました。しかし教員になったあともアフリカ行きの思いを捨てきれず、休職が可能になる5年目に入った年から、青年協力隊の試験を受け続け、落ち続けました。理系だった私は英語が大の苦手で、必死に勉強しました。4回目のチャレンジでやっと合格。実に18年越しでしたが、アフリカ行きが実現したのです。

困っている人びとを「救いたい」。そんな気持ちで赴任した私ですが、いざ行ってみると、教えてもらう、助けてもらうことのほうがはるかに多かったです。私の住まいにはガスも水道もなく、生活用水は雨水をタンクに貯めて使っていました。雨期はよいのですが、乾期は節水を余儀なくされます。そしてついに残りの水がバケツ1杯ほどになってしまったとき、不安な気持ちを学生にぽろりとつぶやいたのです。すると翌朝の朝4時頃だったでしょうか。外でザザーッという物音がする。恐る恐る戸を開けて見てみると、学生たちが何十人と集まっていて、手にした桶からタンクへ次々と水を注いでいるではありませんか。聞くと、まだ暗いうちから皆で40分以上山を下った沢へ行き、水を汲んできたというのです。貧しく、三度の食事も満足に食べられない状況にあっても、人びとは助け合い、結束して生きていました。

◎「第二外国語」ということばは使わない
日本とガーナは地球の表と裏のように文化もことばも何もかもが違います。でも英語を話すことで、教師をめざす現地の人びとの力になれたし、街の人たちと楽しくお酒を酌み交わすこともできた。そのとき思いました。英語は、アメリカで使いたいから学ぶわけではないのです。そのことばを使う世界何十億という人と話すんだという意識で、外国語を考えるべきだと思います。その考えが、王総の「グローバルランゲージ」構想につながりました。

王総の構想では、「第二外国語」ではなく「グローバルランゲージ」ということばを使っています。言語に順位をつけたくないからです。何が第一外国語で何が第二外国語か、その順序は個人により異なるはずです。あくまで将来自分がどんなフィールドで活躍するかを想定して、必要となる外国語を選んでほしいと思います。例えば自分はサッカーのインストラクターをめざして中南米に行きたいからスペイン語、というように、やりたいフィールドと「グローバルランゲージ」を結びつけて考えてほしいです。

よく生徒に、「日本一をめざすのではなく、世界100位をめざしてほしい」と話すのですが、広いフィールドで活躍したほうがおもしろいし、自分を伸ばせると思います。生徒たちには、総合学科での3年間を通し自分の視野を広げ、「世界」を意識して進路を考えてほしいと思っています。



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◆◆ ときめき取材記
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ウェブサイト「ときめき取材記」では、学生がテーマを一つ決めて、そのテーマに関連する人たちにインタビューしてまとめた記事を掲載しています。

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マスクの知られざる秘密
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現在の産業用マスクは99.9%以上のウイルスをカットする高性能。一般向けのマスクの性
能もそれに合わせて向上していますが、ただ普通に付けただけでは実は効果はあまりない
? 日本に数人しかいないマスク研究家の1人、飯田裕貴子さんが語る、最先端のマスク事情とは。

https://www.tjf.or.jp/tokimeki/tiu/mask/2017/09/12/145/


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◆◆ スタッフのつぶやき
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宮川です。
先週、中国に行ってきました。上海と、上海からバスで3時間の街、杭州に計5日間。中国大使館が主催する事業で、中国留学経験者100人と情報交換したり中国企業を訪ねたりしました。100人の中国留学経験者となれば、業種も年齢も多種多様。多くの人と新たに繋がり、とても面白い5日間でした。

4年間住んでいた中国でも、行ったことがない場所、やったことがないことがまだまだたくさんあります。今回その1つを経験しました。耳かきです。
皆さん経験ありますか?

本気の専門スタッフがお店に在籍しており、専用のケースに入った専用の器具を持っています(たぶん料理人がマイ包丁を持っているのと同じ感覚)。施術された感覚だと、7つくらい道具を使い分けていて、様々な工程がありました。よく耳かきの反対側についているふわふわの部分ありますよね(梵天というそうです)。この道具にも大と小があって、なんだか使い分けているようでした。施術の最後には、耳に水を入れて洗うのですが(!)、これが不思議にも、お風呂で耳に水が入った時とは違い、中に水が残ってる感覚もなくきれいに取り除かれます。

初めての体験で、恐怖とくすぐったさが勝ってしまい、心地よさは少ししか味わえませんでしたが、一緒に行った人は上級者で、施術されながら寝ていました。
奥が深い、中国。まだまだ探っていきたいです。



===〔お役立ち情報〕=====

他団体が主催する、参加者募集中のイベントをご紹介します。
詳細は、各団体にお問い合わせください。

●獨協大学外国語教育研究所第6回シンポジウム「教育現場での特別支援の現状と課題-外国語教育との関連で」〔主催:獨協大学外国語教育研究所、12/16(土)14:00~17:00、場所 : 獨協大学、対象:どなたでも参加可、予約不要・参加費無料〕⇒http://www.dokkyo.ac.jp/event/detail/id/5979/odir/ka_amanoken/


●桜美林大学孔子学院 第5回漢詩朗読・創作大会 〔主催:桜美林大学孔子学院、日時:2018年1月27日(土)13:00~17:00、場所:桜美林大学淵野辺キャンパス、〆切:1 /24 (水)必着〕
http://www.obirin.ac.jp/kongzi/news/koushi/2017/20180127.html

●外国語授業実践フォーラム 第15回会合 【言語教育におけるインクルージョンを考える会】すべての学習者の学びを保障するために我々は何を変えるべきか
〔主催:外国語授業実践フォーラム、日時:2018年3月31日(土)、場所:関西大学千里山キャンパス、参加費:1500円、〆切:3/20(火)〕
申し込み⇒http://kokucheese.com/event/index/496833




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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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