「おいしい話」は、エジプトで定番のそら豆のコロッケ「ターメイヤ」

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 わやわや 2016年8月17日

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◆◆ おいしい話あります!
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◎ エジプト古来のそら豆のコロッケ「ターメイヤ」
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鮮やかな緑色がいかにも涼しげなそら豆は、枝豆とともに夏にぴったりの食べ物。学名をVicia fabaといい、英語ではFava beanとも呼ばれますが、さやが空に向かってつくことから、日本では「そら豆(天豆)」の名称が一般的です。地中海沿岸またはペルシャ周辺が原産地とされ、奈良時代の736年に、中国経由でやってきたインド僧、菩提僊那(ぼだいせんな)が日本に伝えたといわれています。

そら豆は、シンプルに塩ゆでしたり、皮ごと焼いたりして食べることが多いのですが、香川県には、煎ったそら豆をしょうゆ・砂糖などで作ったタレに漬け込んだ「しょうゆ豆」があります。そら豆に限らなければ、小豆とかぼちゃを一緒に煮た栃木などの「いとこ煮」、大豆と里芋などを入れた滋賀の汁料理「打ち豆汁」など豆料理は全国各地にあります。

さて、そら豆の原産地である地中海沿岸では、そら豆料理の歴史は古く、郷土料理も多様です。なかでも世界四大文明の発祥地のひとつエジプトでは、ピラミッドからもそら豆が発見されるほど、太古の昔から食用とされてきました。

エジプトのそら豆料理の代表格といわれるのが「ターメイヤ」。乾燥そら豆を水で戻し、ハーブやスパイスなどを混ぜてつぶして丸め、油で揚げたコロッケのようなスナックフードです。このターメイヤとともに、煮たそら豆をレモンやオリーブオイルで味付けした「フール」も、紀元前以来のとても古い歴史をもつ料理です。

以下にご紹介するレシピでは、日本では手に入りにくい乾燥そら豆の代わりに、生のそら豆を使っています。この場合、水分を含んでタネが柔らかくなるので、つなぎ用の小麦粉を多めにし、形が崩れないように手早く丸めて揚げるのがコツ。すでにゆでてあるそら豆は、揚げている途中で分解してしまうので避けてください。たんぱく質やビタミン、ミネラルが豊富なそら豆のコロッケで、夏バテを吹き飛ばしましょう。

ターメイヤ レシピ
【材料】3人分
そら豆(皮をむいたもの)......1カップ(だいたい200g)
たまねぎ......小1個
にんにく......2かけ
長ねぎ(白い部分)......1/2本
コリアンダーの葉......1束
パセリ......1束
小麦粉......大さじ2
ベーキングパウダー......小さじ1
クミン粉......小さじ1
塩......小さじ2
白ごま......大さじ3(炒ったもの)
油......適量(揚げ油用)
白ごまペーストまたはヨーグルト(ソース用)......100ml

【作り方】
1.炒った白ごま、油、ヨーグルト以外の材料をフードプロセッサーに入れ、ペースト状にする。
2.1のタネを大さじたっぷり分ずつ取り、手で丸めた後に円盤状につぶして、白ごまをかける。
3.2を熱した油で表面がきつね色になるまで3分ほど揚げる。
4.お好みで白ごまペーストまたはヨーグルトをかけて、できあがり。
 

〔文・レシピ:青木ゆり子(各国郷土料理研究家・世界の料理情報サイトe-food.jp運営)〕



▼ インターネットラジオ「ごちそうリミックス」
今回紹介した「ターメイヤ」を作るときのワンポイントアドバイスや、世界の豆料理について話を繰り広げています。

▼ iTunes「ごちそうリミックス」番組ページ
https://itunes.apple.com/jp/podcast/gochisourimikkusu/id1076774250?mt=2



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◆◆ スタッフのつぶやき
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Le Corbusier(ル・コルビュジエ)。最近この名前を目にしたり耳にしたりした方は多いと思います。そう、上野の国立西洋美術館を含む、ル・コルビュジエの建築作品群が、7月17日に世界遺産として登録されました。

最近、ル・コルビュジエにゆかりのある二つの建物を見る機会がありました。
一つは、今回世界遺産にも登録された、ユニテ・ダビタシオンです。6月末に休みをとって、マルセイユに行ったときに見ることができました。1952年に完成した18階建のこの建物は、今でも住居として利用されています。残念ながら1階のピロティしか見られなかったのですが、中には住居のほか、郵便局や店舗、屋上庭園、体育館、プール等があり、垂直に作られた街がコンセプトになっているとのこと。完成から60年以上経っていることはまったく感じませんでした。

もう一つは、東京オリンピックの翌年の1965年に完成した、八王子にある大学セミナーハウスです。設計に関わった吉阪隆正氏は、フランス政府給付留学生として渡仏し、ル・コルビュジエのアトリエに勤務していました。広い丘陵には、宿泊棟、セミナー室や講堂など、いくつもの建物が点在しているのですが、中でも目をひくのが本館。なんと逆三角形をしています。こちらの動画でご覧いただけます。
https://www.youtube.com/watch?v=SQXxE9LWLi8

吉阪氏がコルビュジエのアトリエに勤務していたころ、ちょうどマルセイユのユニテ・ダビタシオンの建設中で、そのピロティが逆三角形をしていたので、そこから影響を受けたといわれています。

ル・コルビュジエにはこれまであまり関心がなかったのですが、今ちょっとしたマイブーム。フランスを中心とした7ヵ国にある世界遺産登録作品のどれから見にいこうかなと妄想しています。(水口)



===〔お役立ち情報〕=====

他団体が主催する、参加者募集中のイベントをご紹介します。
詳細は、各団体にお問い合わせください。

●「話してみよう韓国語」2016~17 出場者募集(全国8都市で開催)
http://www.koreanculture.jp/info_news_view.php?number=5046

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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