プログラムの様子

2021年夏プログラム(オンライン第4回)の様子

音楽・ダンス・美術と動画編集

オンライン第4回となる今回のパフォーマンス合宿は、夏休み期間を使った全6日間の「芸術」を通した交流でした。日本内外から15名の高校生が参加し、最後まで奮闘しました。さらに、これまでにパフォーマンス合宿に参加経験のある4名の高校生がサポーターとして関わりました。
音楽、ダンス、美術を組み合わせて映像作品をチームで作成し、その作品を発表会で披露することを目標に話し合いを重ねていく本プログラムは、毎回それぞれの分野の専門家をファシリテーターとして招きます。今回も、音楽、ダンス、美術、そして動画編集の分野の方に関わってもらい、参加者へのアドバイス、レクチャーをしてもらいました。
ファシリテーターの方々のプロフィールはこちらからご覧いただけます。

制作した3種類の作品

音楽、ダンス、美術、編集、それぞれの分野を掛けあわせて作品を作成します。3種類の作品を作成し、最後はチームごとに並べて上映します。

音楽 音楽、ダンス ダンス、美術 美術、映像編集 映像編集】

音楽 映像編集 マイキーワード作品:事前課題として一人ひとりに「いまのマイブーム」「昔のマイブーム」の写真を提出してもらいました。その後チームにわかれて、写真を説明し、質問しあったあと、チームメンバーが感じた「その人を表すキーワード」を発表しました。そのキーワードをもとに作成した、自分を紹介する動画です。
一人ひとりが自作した音楽をBGMとして使用しました。
マイキーワード作品

音楽 美術 映像編集 チーム作品:それぞれのチームが時間をかけて考えたテーマをもとに、チーム全員で作った作品。希望をとって決めた役割*ごとに作業を分担しました。
まず各チーム内での話し合いをもとに、美術演出&構成ディレクターが構成を考えます。
それぞれの場面を表す絵を描いたり写真や動画を撮影するのは全員で分担。
編集ディレクターはみんなが作った絵や写真や動画を構成案に沿って編集し、音楽ディレクターが作成したチーム音楽を載せて映像作品を仕上げます。
チーム作品

*各チームでの役割を「ディレクター」と呼び、その作業に責任をもって取り組む人としている。

音楽 ダンス 映像編集 チームダンス:チームメンバー一人ひとりの“マイポーズ”を組み込み、チームのダンスディレクターが作成。チームダンスの音楽は音楽ディレクターが作成。
チームダンス

チーム作品は共通テーマとチームテーマの掛け合わせ

動画作品を作ってもらうにあたって、共通テーマをあらかじめ決めています。
今回の共通テーマは「タイムサーフィン」でした。これは、タイムトラベルや、ネットサーフィンなどの言葉をあわせて作った造語です。時や距離を超えて交流してほしいという意味を込めました。
この共通テーマに、各チームが考えた“チーム作品のテーマ”を掛け合わせて、動画作品を作成します。

このテーマを決めるための話し合いは、どのチームも時間を要しました。なかなか意見が出なかったり、アイディアを言葉にするのが難しかったりする場面が多く見られました。皆で懸命に話し合い、作られた各チームのテーマ、作品、チーム名は以下の通りです。

チーム1
チームテーマ:DIVE 作品タイトル:選択肢
チーム名:白いハチドリとチューリップ
チームテーマ:DIVE 作品タイトル:選択肢 チーム名:白いハチドリとチューリップ

チーム2
チームテーマ:記憶の宝探し 作品タイトル:treasure memories
チーム名:いぇぷんおおかみ
チームテーマ:記憶の宝探し 作品タイトル:treasure memories チーム名:いぇぷんおおかみ

チーム3
チームテーマ:環境問題 作品タイトル:変えてよかった?
チーム名:ぐあんくおだやかなすかい
チームテーマ:環境問題 作品タイトル:変えてよかった? チーム名:ぐあんくおだやかなすかい

チーム4
チームテーマ:異文化の多様性によって自分の世界が広がる
作品タイトル: Diversity ・多様性 チーム名:キノコーズ
→パフォーマンス合宿で初めて、チーム音楽部分に歌を作詞作曲し、ミュージックビデオ風にダンスを組み込んだ作品を作成した
チームテーマ:異文化の多様性によって自分の世界が広がる 作品タイトル: Diversity ・多様性 チーム名:キノコーズ

過去最大のサポーターの関わり

パフォーマンス合宿経験者の高校生4名が、「サポーター」としてプログラム開始前から関わってくれました。同年代のサポーターが深く関わることで、参加者の主体性をより引き出すための試みでした。

今回サポーターにお願いした大きな役割は、以下の3つでした。

  1. ① サポーターとしてどのようなことを心掛けるべきかを話し合い、「サポーターのマニュアル」を作成(過去に開催した合宿では導入しなかった)

    プログラム開始前に数回の会合を持ち、“こういう時どうしたらいいか”と場面を想定してどんな振る舞いができるか、どんなことに気を付けるのがいいのか、自身が参加したときに感じたことなどをもとに考えました。プログラム中も、この「サポーターのマニュアル」に立ち返り、想像と違った場所を修正し、常に参加者が心地よく参加できる環境づくりに励みました。

  2. ② 参加者全員に踊ってもらう「合宿ONDO」(ダンス)を作成し、全員分の動画を編集する (過去に開催した際にファシリテーターが担ったことをサポーターの役割とした)

    ダンスの振り付け、ダンスに合う音楽の作成、そして参加者にzoom上でダンスレクチャーをし、参加者から踊っている動画が提出されたら編集して1つの動画にまとめるまでの作業をサポーターが行いました。
    zoom上でダンスレクチャー

  3. ③ チームのリーダーとしてチームメンバーを支えること

    チームにリーダーとして関わり、チームでの話し合いを進行し、フォローする役割を担いました。
    話し合いでは、メンバーが話しやすい環境をつくることや、チームメンバーが話し合いから取り残されないように気を付けることなどを目標に、作成した「サポーターのマニュアル」を根本にして取り組みました。
    話し合い以外でも、課題提出状況の把握、フォロー、一人ひとりへの連絡など多くの作業を行いました。

サポーター4名の多大な活躍により、参加者からサポーターについて、「話し合いで同年代のサポーターが進行役で話しやすかった」「親近感があった」「話がまとまっていなくても、感覚が近いので伝えやすかった」「大人と話すプレッシャーから解放されて話しやすかった」などの声が多く聞かれました。

6日間の流れ

全6日間、各日は約3.5時間のプログラムで行いました。

  プログラム内容 参加者の反応
1日め お互いを知り合うためのアクティビティー、役割説明、プログラム説明 「楽しかった」「疲れた」「日本語はまだまだできないけど、いろんな経験を積みたいから参加した」
2日め チームに分かれて話し合い、マイキーワードを見つける活動、役割別の話し合い 「今日はみんなとたくさん話せた。前回より仲良くなれた」「みんなの趣味が聞けて楽しかった」
3日め チームでの作品作りの話し合い、マイキーワード作品のシェア、作品構成作りのレクチャー 「意見を交わしながら作品を作っていったのが楽しかった」「いろいろ決まってよかった」
4日め チームでの作品作りの話し合い 作品の内容についてアイディアを言葉にするのが難しいとき、「色やイメージで伝えてもいいんだよ」とファシリテーターに言われて、色でアイディアを伝えていた
5日め 中間発表、作品の改善についての話し合い 「すでに100%完成した!と思っていたが、発表会に向けて120%を目指したいと思えた」
6日め 発表会、振り返り 「みんなで協力することの楽しさを知った」(その他は以下に記載)

サポーターが進行した発表会

各チームの進行をサポーターが行い、50名近くの見学者を得て発表会を行いました。

各チームの「マイキーワード作品」、「チーム作品」、「チームダンス」を連続して上映し、チームメンバーの感想を聞く流れで進行し、全員の顔が映るようにしました。

作品上映後の振り返りの時間では、参加者から多くの感想を聞くことができました。

アンケートから見る参加者の声

発表会終了後、改めて以下の質問にアンケート形式で答えてもらいました。抜粋して紹介します。

一番楽しかったことやうれしかったこと

一番難しかったことや困ったこと

この合宿の経験を通して、自分のどんな力が伸びたと思いますか

この合宿でいろいろな高校生と知り合って、どんな刺激をうけましたか

アンケートから見る見学者の声

見学してくださった多くの方から、アンケートの回答をいただきました。以下、抜粋してご紹介します。

多くの方から、コロナ禍のなかでの交流の形としてとても有意義で、参加者にとって貴重な経験だと思ったとの声をいただきました。また、毎回発表会を見学してくださっている方からは、毎回完成度が上がっているとのお声をいただきました。

今後に向けて

参加者の感想から、データの提出方法や多く課される課題の期限管理などへの工夫が必要だと感じています。改善に向けて今後検討していきます。また、協働作業の時間を確保するために、1回あたりのプログラムの実施時間を長くすることや、サポーターとファシリテーターとの連携を強めるための仕組みも検討していきたいと考えています。

次回のパフォーマンス合宿の詳細はこちら

(事業担当:長江春子、宮川咲)

事業データ

多言語・多文化交流「パフォーマンス合宿」2021年夏プログラム(オンライン第4回)

期間

2021年8月2日(月)、8月4日(水)、8月10日(火)、8月11日(水)、8月17日(火)、 8月29日(日)

場所

各自の場所からオンライン(zoom使用)で参加

ファシリテーター

棚川寛子(舞台音楽家)
田畑真希(振付家・ダンサー)
水内貴英(美術家)
山泉貴弘(映像ディレクター)

サポーター

大場愉以 (オンライン第3回参加者)
川元ほのみ(オンライン第3回参加者)
平野瑞  (オンライン第3回参加者)
鷲澤凜樺 (オンライン第2回参加者、オンライン第3回サポーター)

参加者

多様な高校生(リーダーとして参加したサポーターを含め19名。そのうち日本在住が13名、北海道、東京、神奈川、静岡、富山、京都、広島、宮崎から参加。海外在住が6名、中国武漢市、上海市、韓国ソウルから参加。)
※日本在住の参加者の中には、海外からの留学生、海外につながりを持つ高校生が多数。一方、海外在住の参加者の中には、日本人学校に在籍している高校生が含まれる。


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