日本の高校生は、たいてい親から「おこづかい」をもらっています。決まった日に決まった額をもらったり、必要な時にもらったりしています。約6割の高校生が、毎月決まった日に決まった額の「おこづかい」をもらいます。「おこづかい」のほかにも正月に両親、祖父母、親戚などから「お年玉」をもらうことがあります。家の手伝いをしてその代償に「お駄賃」をもらったり、アルバイトをしてお金を稼いだりする高校生もいます。日本の高校生の半数近くがアルバイトをしたことがあるそうです。また、不要になった服や物、自分で作った物などをフリーマーケットで安く売ってお金を得る高校生もいます。
「おこづかい」の使い道は、多い順に、本・マンガ、お菓子・飲み物、CD、服・靴、化粧品です。「お年玉」は、貯金することがもっとも多いです。そのほかに「おこづかい」の足しにしたり、ゲームソフトや服、CDなど高額のものを買ったりしています。本・マンガ、CDなどは、自分の趣味であるとともに友達との共通の関心事、話題でもあります。おしゃれにも興味があり、特に女子高校生はお化粧について友達と情報交換をしています。勉強以外にこのような話題で友達と楽しく過ごす時間に、お菓子を食べたりジュースを飲んだりします。このように、高校生は友達とのつきあいを大切にし、それに関係したお金を使っているのです。携帯電話やEメールなども多くの高校生が使用していますが、これも友達とのコミュニケーションを大切にしているあらわれでしょう。
では、実際に高校生のタカコさんとユウスケくんの「おこづかい帳」を見せてもらって、日本の高校生がどのようにお金を使っているのか、見てみましょう。
タカコさん(16歳私立高校1年生東京)
「おこづかいは、毎月25日にもらいます。学校の柔道部の活動が忙しいので、アルバイトはしていません。今月は、誕生日があったので、お祝いをもらいました。ためておいたおこづかいとそのお金をあわせて、前から欲しかったDVDプレーヤーを買
いました」
  
    | ●タカコさんのある月のおこづかい帳 | 
  
    | 収入 | 支出 | 
  
    | 前月からの繰越 | 34,000 | 食費 | 2,300 | 
  
    | おこづかい | 5,000 | 衣料 | 0 | 
  
    | お駄賃 | 500 | DVDプレーヤー、ソフト | 31,400 | 
  
    | 誕生祝い | 10,000 | 書籍 | 1,190 | 
  
    |  | ゲームセンター、美容院 | 4,280 | 
  
    | 合計49,500(円) | 合計39,170(円) | 
ユウスケくん(18歳公立高校3年生千葉)
「毎月のおこづかいのほかに通学の電車代として2,500円もらっていますが、電車に乗る代わりに自転車通学にして浮かせています。週2回、学校が終わって予備校に行く前に、ハンバーガーやおにぎりを買って食べるので、食費が4,000円かかります。Eメール代として毎月1,000円親に払っています」
  
    | ●ユウスケくんのある月のおこづかい帳 | 
  
    | 収入 | 支出 | 
  
    | おこづかい | 5,000 | 食費 | 4,000 | 
  
    | 通学電車代 | 2,500 | 衣料 | 0 | 
  
    | 食費 | 2,000 | 小説、マンガ | 3,000 | 
  
    |  | ゲームソフト | 1,500 | 
  
    |  | Eメール代 | 1,000 | 
  
    | 合計9,500(円) | 合計9,500(円) |