写真について生徒に問いかけながら、教室の雰囲気をなごませる。

教師

「みなさんは、写真を見ましたか？どの写真にいちばん興味を持ちましたか？」
「どんなことに気がつきましたか」
「この人とこの人はどんな関係ですか？何をしていると思いますか？」
など

そして、家族について勉強することを話す。

教師

「では、今日は「家族」について考えましょう」

(1)

教師はクラスを３つのグループに分け、グループごとに異なる素材文（優、未知、隆幸の三種類）を配る。

(2)

教師は、先ず質問を提示してから、各自に素材文を読ませる。

教師

「優、未知、隆幸の3人が家族にどんなことをしてもらっているかを、素材文の中から探してください」

探す時に、授受表現に気をつけるようにヒントを与えるのもいいでしょう。

(3)

生徒は質問の答えを隣の人と確認しあう。

(4)

生徒は質問の答えを発表する。(未習単語は発表した人が説明する。母語でもいい。)教師は発表内容を黒板に書いてまとめる。(生徒に書いてもらってもいいでしょう。)

生徒

「お姉さんが隆幸君をいちばん理解してくれます」

(5)

生徒は素材文を読んだり、発表を聞いたりして、どう思ったかを言う（母語でもいい）。

生徒

「隆幸さんのお姉さんは毎日忙しくて家にいないそうです。何をしているのですか」

(6)

生徒は、優、未知、隆幸がどんな人かを想像して言う。

生徒

「隆幸さんは家族をとても大切だと思っている人だと思います」

生徒が話しにくそうだったら教師から聞く（母語でもいい）。

教師

「優さん、隆幸くん、未知さんは、みんなと似ていますか」

(1)

教師はワークシート1を配る。

(2)

生徒は家族に今まで何をしてもらったか、「～てくれる」の文型を使って、ワークシートにできるだけたくさん書く。また、家族に今まで何をしてあげたかを、「～てあげる」の文型を使ってできるだけたくさん書く (例1参照)。

• 別紙のワークシートは一例です。必要に応じて、項目を増やすなど、適宜変えてください。
• ワークシートが用意できない場合は、生徒にノートに書かせてもいいでしょう。
• この活動を少しやってみてやり方が理解できたら、ワークシート1の残りと後述のワークシート2は宿題にしてもいいでしょう。
• もし、家族について書きたがらない生徒がいれば、無理に書かせず、親せきの人や友達について書かせてもいいでしょう。

4人ぐらいのグループに分かれて、3で書いたものをグループ内で読みあう。感想をワークシートに書いてもらう(母語でもいい)。ほかの生徒のワークシートを見て、自分が書き忘れていたことを思い出したら、書き足してもいい。

• ふだん仲のいい友達でも、家族に対して考えていることは、100％同じということはありえません。生徒はいろいろな考えがあることを知ることができます。
• 4の活動は、友達とお互いに経験や気持ちを紹介しあう活動です。他者理解という観点から行います。しかし、自分の気持ちを書いたプリントを他人に見せるのが嫌な生徒もいるかもしれません。その場合は、無理に見せなくてもいいでしょう。

(1)

教師はワークシート2(別紙参照)を配る。

(2)

今度は家族に自分はこれから何をしてあげたいのか、何をしてもらいたいのかをできるだけたくさん書く (例2参照)。

4人ぐらいのグループに分かれて、5で書いたものをグループ内で読みあう。感想をワークシートに書いてもらう (母語でもいい)。

• 4の活動と同様、生徒はいろいろな考えがあることを知ることができます。また、生徒がワークシートを見せるのを嫌がる場合は、見せなくてもいいでしょう。
• 時間がなければ5、6はやらなくてもいいでしょう。

教師はワークシートを集めて、文法の間違いのみを添削して返却する。
3枚の写真と素材文を教室に貼っておいて生徒が自由に見られるようにする。写真の説明文(中国語)は見せておく。

ワークシートをもとに、家族への感謝の手紙を書く。

「～てあげる／あげたい」は、本人に向かって使うと、恩着せがましい印象を与えるので、この手紙例では「手伝ってあげたい」を使いません。

ワークシートをもとに、優、未知、隆幸のように生徒自身も家族を紹介する文を書く。