けん玉が人をつなぐ。河本伸明さん。

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「ストリートけん玉」をご存知ですか? 日本だけでなくアメリカでも人気があります。日本のストリートけん玉の第一人者、Kendamanこと河本伸明さ んは、けん玉をコミュニケーションツールにしていろいろなネットワークを広げています。そんな河本さんの「んじゃめな!」

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◎けん玉が人をつなぐ
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けん玉を久しぶりに手にしたのは5年前。BMX(20インチ径の車輪の競技用自転車)仲間がたまたま持っていたんです。小学校のとき以来でした。小学生のときはほとんどできなかったので、けん玉は難しいと思っていました。

でも、「玉を剣にさしたいよね」と友だちと盛り上がって、けん玉の向きや身体の動きを少しずつ変えながらやってみたら、1時間もしないうちにできたんですね。その仲間と1週間後に技を披露し合うと、覚えた技は大体似ていても、技のコンビネーションが違っていました。

こ れは個性がすごく出ておもしろいと思って、どんどんはまっていきました。そのうち、服装やロケーション、音楽にこだわってけん玉の映像を作るようになりま した。こんなことをやっているのは自分たちだけだと思っていたら、もうアメリカでやっているグループがあったんですよ。KENDAMA USAです。

で も日本ではまだなかったのでどんどん発信しました。するとマスコミに取り上げられ、広く知られるようになると、ぼくが勤めるショップDecadeにそれま では来なかったような人たちが来るようになりました。それまでけん玉をしなかった人たちが手にしてはまっていくようになったり、つながりも広がっていった んです。

ぼく自身は格好から入っていますから、基本をちゃんと積み上げたわけではありません。型が大事だと思うようになって今では段位も もっていますが、もともと伝統的なけん玉のスタイルを楽しむ人たちが主流だとすると、ぼくはアウトサイダーだしニュースクール(新参者)なんですね。だか らこそできることがあります。例えば、玩具会社バンダイと提携して子ども向けにプラスチックのけん玉「KDX」をつくったり、飲料会社や時計ブランドと いっしょにけん玉選手権「Catch&Flow」を開いたりしています。

今年に入ってからは、福島のケヤキを用いたけん玉、FUKUSHIMA HOPEを作って販売しました。
このFUKUSHIMA HOPEを作ったのはDecadeの支店が昨年福島にオープンしたのがきっかけでした。福島のケヤキ材が安全性には問題がないのに大量に余っていることを知って、広島の加工業者に頼んでケヤキの風合いをいかしたけん玉を作ってもらったのです。

安全性を伝える動画を作って英語の字幕もつけました。そうしたら、最初に作った150個のけん玉は10,000円するにもかかわらず3日で完売しました。3分の1以上は海外からの注文です。3月末には200個を再販しました。

こうやって「けん玉」を核にして、人や仕事がどんどんつながって広がっていくのがとてもおもしろいですね。

河本さんの動画も見られます。
くりっくにっぽん「My Way Your Way」ストリート発Kendama!
https://www.tjf.or.jp/clicknippon/ja/mywayyourway/06/kendama.php

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