留学生の「困った」は情報の不足が原因

  • 記事更新日:

留学生会長を務めて、この4月で2年目になります。実は、1年生のときには留学生会の活動に興味がありませんでした。その頃の活動は、みんなで一緒に何かをするというのではなく、集まってわいわい騒ごうというものだったんです。それなら、会に入らなくてもできることです。だから、学外の学生団体に入ってメンバー10人と、ウガンダに日本を紹介する雑誌を作って送る活動をやっていました。

それが2年生になったときに、留学生会をサポートしている大学の方から、留学生会に入っていろいろと活動をしてほしいと言われました。留学生会に入って最初に取り組んだのは、日本人を対象とする中国語教室の企画と運営でした。最初はとても地味な活動だと思っていたのですが、ポスターを作ったり、学校の各部署の教職員と交渉したりして、予想していたよりもずっとおもしろかったんです。

次は学校側から相談を受けました。例えば、留学生の就職説明会の参加率が悪くて就職率も悪いとか、単位が足りずに卒業できない学生がいるとか......。一方で、留学生600人にアンケートをとりました。困ったことの1位は友だちができないこと。ほかには差別的な扱いや住宅のこと、手続きの問題があることがわかったんです。

これらの問題の原因を考えると、情報の少なさではないかと思いました。それで、ある企業に、留学生が欲している情報を発信してはどうかと提案しました。すると、その情報はすでに発信されていました。ただアクセスしにくいんです。結局、情報はあるのに、必要な人のところにちゃんと届いていない状況が問題だったのです。その橋渡しをしたいと思いました。

新入生が困りがちな履修登録の説明会を開いて、登録方法や先輩の経験を話してもらったりしています。また、就職活動でいちばん困るのはスケジュールがわからないことなので、7月から就職セミナーを外部のNPOに依頼して開いてもらいました。さらに、日本語学校の学生に情報を提供したいと、進学説明会を開いたりしています。

それから、ぼくはあちこちの講演によく行くのですが、いいと思ったら講演者にすぐお願いして、留学生会で話をしてもらったりもします。こうしたことが少しでも刺激になればいいと思うのです。

◎学生の1割と9割

これは留学生だけではないと思いますが、1割は超優秀で何でも自分でできます。でも残りの9割は、引っ張られないとなかなか動けないんです。ぼくも最初はその9割でした。誰かしらがぼくを引っ張ってくれたお陰で、ぼくはものすごく変わりました。誰でも変われるよって思うんです。変わっていくのを見るのは楽しいし、変わる人が増えれば、留学生会にとってもいいことです。

それにぼく自身、いろんな人と関わる中で、ビジネスチャンスに出会い、これから歩む道も見えてきました。近々、留学生と企業を橋渡しする一般社団法人を立ち上げます。企業側のニーズと留学生側のニーズをマッチングさせたいと思っています。中国の留学生に限らず、韓国やベトナムの学生から当面始めて、将来はアジアに広げていきたいと思っています。

17797493_10209017863459668_1492835953_o.jpg

2017年1月20日中国大使館での新年会にて、留学生会のメンバーたちとの記念写真。(写真右が本人)