「人生ゲームS大留学生バージョン」の作成

「人生ゲームS大留学生バージョン」の作成

平畑奈美(ひらはた なみ)

平畑奈美(ひらはた なみ)

日本語と日本文化に精通した留学生たちの卒業後のキャリアデザインまでをも見据えて実施された、「人生ゲーム」を作成するプロジェクト。学生たちは、人生の構成に矛盾が生じないようにするための工夫をしながら、論理的な思考力を鍛える機会を持つことができる。

2016.3.28 閲覧者数192人 コメント数0件

Category

言語
  • 日本語
対象
  • 大学生
活動タイプ
  • 作品制作
アウトプット
  • ゲーム
話題分野
  • 地域社会と世界
  • 日常生活
  • 自分と身近な人びと

Tags

  • キャリアデザイン
  • ユーモア
  • ライフイベント
  • 人生ゲーム
  • 価値観
  • 多国籍
  • 日本事情
  • 日本文化
  • 留学生

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単元目標

【学習レベル:4】
S大学グローバルコース留学生1年生が、これからの人生(卒業、就職、家族形成、キャリア展開)などについてのイメージを、夢と現実をとりまぜて膨らませ、人生ゲームとして表現する。期待される効果は以下の通り。
①留学生が卒業後も日本で生活していく場合、どんな人生、どんなライフイベントがありえるのか。自らそれを予想し、言葉で表現していくことは、キャリアデザインに役立つ。
②それを予想するためには、必要情報を収集しなければならない。その過程において、日本人の様々な人生について学び、知識や語彙表現を拡大することができる。
③ゲームを作成するのであれば、手堅く淡々とした人生を想像するだけでは面白みに欠ける。「ゲームでは何が面白いと思われるのか」を考えることから、今の世相(そこで描かれる成功したキャリア像)や日本人(やクラスメイト)の価値観も学ぶ。こうした活動を通じて、「他者の視点」や「時代の潮流」への気づきも深まる。

インタビュー

このプランは実践したものですか。
実践してみようと思ったものですか。
実現の可能性はありますか。

実践した

どうしてこのプランを作ろうと思ったのですか。
発想の原点はなんですか 。

留学生のキャリアデザインに役立ち、かつ、苦しい日本の就職活動を、ユーモアを持って柔軟に受け止められるようになるような活動を考えていた。また、夏のめやすマスター研修でグループの課題となったので、案を練ったからには、実践もしてみようと思った。

実践してみて生徒の反応はどうですか。
実践していない場合、生徒のどんな反応が予想され、または期待していますか。

楽しんではいたと思う。しかし、学習者は進級(日本にいられるかどうか)のかかったストレスフルな状況にあり、「楽しみ」を追求する余裕があまりなく、専門授業に直結しない内容には、葛藤もあったかもしれない。

このプランに対する自己評価を教えて下さい。
また、学習のめやすを取り入れた授業を試みるにあたって、どんな課題や効果があると思いますか。

留学生に、卒業後のキャリアを考えさせるという目標を明確にしたことによって、期待していた効果をある程度上げることができたと感じる。「めやす」的教育実践が効果的に作用する留学生も存在するとは思う。しかし「めやす」で想定されている学習者のレベルは明らかに初中級であり、想定されているのは「外国語に親しむこと」や「外国語学習を通じて社会とつながること」が、チャレンジとなるような自文化環境である。すでに高い目標言語の能力を獲得しており、目標言語文化圏にいて、そこで学位取得や就職を考えているというような上級学習者で、今現在何らかの非常に限定された明確な目標を持っている学習者にはややあてはめにくい。そして日本にいる日本語教師が扱う学生の相当数は、このような状態にある。

同業者仲間に向けて、ワンポイントアドバイスや感想を一言お願いします。

日本文化や日本事情の授業で行うのは効果的。ただし、そうであっても、学習者の性質や、授業の雰囲気によっては、表面的な、ありきたりの文章の羅列で終わってしまう危険がある。十分な情報を提供し、モチベーションを高め、「何が狙いであるのか(=教師の期待)」を学習者に十分に認識させてから行う必要がある。また、「人生ゲーム」を作るためには「人生ゲーム」の体験が必須。今の人生ゲームは非常によくできている。学習者は大体非常に喜ぶし、急に乗り気になる者もいる。企業の動画などもすばらしい(空港での「リアル人生ゲーム」のCMなどわかりやすくてキャッチ―)。時間があり、学習者に余裕があれば、さらにステップアップした活動として、クラスで「リアル人生ゲーム」をやりたかった。

執筆者

平畑奈美(ひらはた なみ)

平畑奈美(ひらはた なみ)

「外国語学習のめやす」マスター研修(2015)の修了者。参加当時は滋賀大学准教授(日本語担当)。

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