翻訳を通して中国理解を広げよう

翻訳を通して中国理解を広げよう

植村麻紀子(うえむら まきこ)

植村麻紀子(うえむら まきこ)

翻訳を通じて日本における中国理解を広めよう!をテーマに、中国語で書かれた様々な文章を日本語に翻訳し、身近な人に読んでもらい、中国への興味・理解を深めてもらうプランです。学習者自身が関心のあるテーマを決め文章を翻訳することで、言語の「学習者」から「使用者」への意識変容を促す一歩を踏み出すプロジェクトになっています。

2019.7.30

Category

言語
  • 中国語
  • 日本語
対象
  • 大学生
活動タイプ
  • アンケート調査
  • インタビュー
  • ライティング
  • リーディング
  • 資料調査
アウトプット
  • 作品集
話題分野
  • 人とのつきあい
  • 地域社会と世界
  • 自分と身近な人びと
  • 行事

Tags

  • 中国理解
  • 共生社会
  • 市民性
  • 新聞
  • 記事
  • 雑誌

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単元目標

中国語で書かれた文章や記事を日本語に翻訳し、日本における中国理解を深めることができる。

インタビュー

このプランは実践したものですか。
実践してみようと思ったものですか。
実現の可能性はありますか。

2015年度から毎年、後期の授業15回中8回を使って実践しています(うち6回は授業後半の30分程度のみ、前半は映画の字幕翻訳等別の活動に当てています)。

どうしてこのプランを作ろうと思ったのですか。
発想の原点はなんですか 。

日本国内で中国語話者と接する機会は日増しに増加していますが、中国に親しみを感じず、良くない印象を持っている人は依然として8割を超えていることから(「言論NPO・中国国際出版集団 第14回日中共同世論調査」2018年10月発表)、中国語学習者が自分たちの学んだ中国語を生かして、中国語話者との心理的距離を縮める活動ができないかと考えました。

実践してみて生徒の反応はどうですか。
実践していない場合、生徒のどんな反応が予想され、または期待していますか。

従来の授業では、「何のために翻訳するのか」「誰に読んでもらうのか」を意識せずに、訳して終わり、ということが多いので、この二点を意識するだけで翻訳作品としての精度が上がり、モティベーションアップにもつながることを実感したようです。

このプランに対する自己評価を教えて下さい。
また、学習のめやすを取り入れた授業を試みるにあたって、どんな課題や効果があると思いますか。

プロジェクトの意義を語り、学習者の共感を得てから統一テーマを決めているので、みなが「自分ごと」と捉え、毎年意欲的に取り組めていると思います。前の年の学習者の作品を見せながら、良かった点や改善点を紹介することで、作品の質も年々向上しています。

同業者仲間に向けて、ワンポイントアドバイスや感想を一言お願いします。

学期末に個別に筆記試験をすると、予想以上にできていない学習者がいることがあります。グループ作品の中での担当部分を明確にさせた上で、ペアワークやグループワーク以外に、個人で取り組むトレーニング型課題を適宜補ったり、個々の学習状況を可視化する工夫が必要だと考えます。

執筆者

植村麻紀子(うえむら まきこ)

植村麻紀子(うえむら まきこ)

「外国語学習のめやす」作成プロジェクトメンバー、マスター研修修了者(2013)。マスター研修参加当時、神田外語大学准教授。

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