公益財団法人国際文化フォーラム

りんごをかじろう報告

はじまりのはじまり

「中国語/韓国語を勉強したいのに学校に講座がない」そんな中高校生の声に応えようと、他の機関・団体の協力も得て講座を開いている。短いものは三日、長いものは一年近く続く。講座では、学んでいる言語を実際に使う機会を設けている。

広い世界へ踏み出すきっかけとなる、ことばとの出会いの場をつくりたい。

K-POP を歌えるようになろう

講座が始まったとき、独学でハングルが読める高校生もいれば全く読めない高校生もいた。ひとつ共通していたのは、歌いたいK-POP があったこと。ひとりは、韓国ドラマを観ているうちに主題歌も大好きになったので歌いたいという。講座では歌詞の意味も調べ、ほかの参加者にどんなところが好きなのかも熱っぽく語った。そして最終回。場所は新大久保のカラオケボックス。ハングルで書かれた歌本、選曲用リモコン、字幕。全員、自分で歌いたい曲を入力し、歌いきった。

韓国カラオケのリモコン。
数字の「0」の左にある青いボタンが「キャンセル」、右が
「スタート」ボタン。
新着の曲リスト。
壁には、毎月更新された新着リストが貼られている。

韓国語に出会って世界が広がった

石川 咲
駒澤大学 経済学部1年(「中高生のための韓国語講座2014」参加者)

韓国語を学んでいちばん変わったことは、いろんな行動が起こせるようになったことです。世宗学堂では同世代の友だちといっしょに勉強ができるので、ほかの子がしゃべっているのを見て、「自分ももっと勉強しよう」と刺激を受けました。それまでは趣味もなく、部活に打ち込むわけでもなかったのが、どんどん韓国語に夢中になり、韓国に留学したいと思うまでになりました。

高校でいちばん頑張ったのは韓国語だし、高校時代に何かやったといえることを残したかったんです。そこからインターネットで情報を調べ、世宗学堂の先生に相談に乗ってもらい、バイトも頑張ってお金を貯めました。そして高3の夏休み、念願だったソウルにある建国大学で3週間の留学が実現しました。気がつけば、韓国語がすべてのモチベーションになり、どんどん行動を起こせるようになっていたのです。

大学生になった今もその影響は続いていて、ソウル東国大学への交換留学が決まりました。来年、現地の同世代といっしょに経済学の授業を受けることがとても楽しみです。

事業データ

高校生のための韓国語講座2014―K-POPを歌えるようになろう―

期間

2014年8月23日(土)〜25日(月)

場所

東京・TJFなど

主催

TJF

参加者

4名

駐日韓国文化院世宗学堂「中高生のための韓国語講座2014」

期間

2014年4月12日~2015年3月14日(毎週土曜日)

場所

東京・駐日韓国文化院

主催

駐日韓国文化院世宗学堂

共催

駐日韓国大使館韓国文化院、TJF

講師

鄭賢熙

参加者

20名

※事業報告書『CoReCa2014-2015』に掲載