日本語と朝鮮語のことわざは、その意味・内容の点で類似するものが少なくありません。今回は、その中から、動物が登場するものの一例を見てみましょう。

• ありがたみやその意味、価値の分からぬこと
  日：馬の耳に念仏
  朝：소궈에 경읽기　（牛の耳にお経を読む）
• 仲が悪いこと
  日：犬猿の仲
  朝：고양이와 개　（猫と犬）
• きわめて微量なこと
  日：雀の涙
  朝：쥐 눈물　（鼠の涙）
• 二つのことを同時にするのはどちらも成功しない。
  日：二兎を追う者は一兎をも得ず
  朝：소산돼기 갑으려다 집돼지 놓친다　（山豚＝猪捕らえようとして家豚逃す）
• 役に立たないこと
  日：猫に小判
  朝：소개발에 버신　（犬の足に足袋）
• 逃げ道のない状態
  日：袋の鼠
  朝：소그물에 든 새　（網にかかった鳥）

中国にも、上に挙げたことわざと似たものがあります。例えば、「对牛弹琴」は「馬の耳に念仏」と同じような意味で使われます。また、日朝中で起源を同じくすることわざも多くあるようです。みなさんも、日朝中のことわざの相違をいろいろと比べてみると、おもしろい発見があるのではないでしょうか。